高レベル放射性廃棄物 国主導、受け入れ先選定進める方針 全国でシンポジウム

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原発から出た極めて高い放射線量の高レベル放射性廃棄物をどう処分するのか。政府は、「より適性が高いと考えられる地域を国が示す」とする基本方針の改定を22日に閣議決定した。これまで原子力発電環境整備機構(NUMO)の主導で受け入れ先の自治体を公募してきたが、選定が進まず、国主導に方針転換した。

高レベル放射性廃棄物は、原発の使用済み燃料を、ガラスと溶かし合わせて固めた「ガラス固化体」にする。国は、このガラス固化体を深度300メートルより深い地下に処分する方針。「地層処分」と呼ばれる処分方法だ。

高レベル放射性廃棄物は最処理した当初は、放射線量が極めて高く、熱量も高いため、地層処分の前に30年から50年間貯蔵する施設も必要になる。廃棄物が地層処分された後も、環境への影響が抑えられるまで数万年かかる。

NUMOの試算によると、2015年末の時点で、廃棄物の量はガラス固化体にして約2万4,800本相当となる見込み。経済産業省は、ガラス固化体4万本を地層処分する場合、約3兆円の費用が必要になると試算している。NUMOが2002年から、全国の自治体を対象に受け入れ先を公募してきたが、自治体や住民の不安は強く、選定は進んでいない。

7年ぶりに改定した基本方針は、NUMOが調査対象の地区を選定して調査するが、「選定の円滑な実現に向け、国が前面に立つ」としている。NUMOが調査を実施するうえで、国が「理解と協力」を自治体に申し入れるという。新しい基本方針は「地域の持続的発展に資する総合的な支援措置を検討し講じていく」と、受け入れ先への“アメ”にあたる措置も盛り込んでいる。

経産省は、6月中にも、自治体向けの説明回を地域ごとに開く。経済産業省資源エネルギー庁とNUMOは、5月から6月にかけて、全国でシンポジウム「いま改めて考えよう地層処分」を開いている。申し込みは、シンポジウムのウェブサイトへ。各地の開催スケジュールは次のとおり。


 

高松 05月30日(土)13時30分  かがわ国際会議場
大阪 05月31日(日)13時30分  大阪科学技術センター
名古屋 06月07日(日)13時30分 名古屋商工会議所
広島 06月13日(土)13時30分 JAビル
仙台 06月14日(日)13時30分 東京エレクトロンホール宮城
札幌 06月20日(土)13時30分 TKP札幌駅カンファレンスセンター
富山 06月27日(土)13時30分 ボルファートとやま
福岡 06月28日(日)13時30分 アクロス福岡

※東京は5月23日に開催済み。

Source: 経済産業省内閣官房