【東電の旧経営陣強制起訴へ】国会事故調は、組織と制度の問題指摘

Judiciary

検察審査会の議決を受け、東京電力の旧経営陣3人が強制的に起訴されることで、個人の刑事責任が司法の場で争われることになる。

一方で、国会事故調は、「結論」の【問題解決に向けて】の中で、再発防止の観点から、組織や制度の問題を指摘している。

「この『人災』を特定個人の過ちとして処理してしまう限り、問題の本質の解決策とはならず、失った国民の信頼回復は実現できない」

 

【問題解決に向けて】

本事故の根源的原因は「人災」であるが、この「人災」を特定個人の過ちとして処理してしまう限り、問題の本質の解決策とはならず、失った国民の信頼回復は実現できない。これらの背後にあるのは、自らの行動を正当化し、責任回避を最優先に記録を残さない不透明な組織、制度、さらにはそれらを許容する法的な枠組みであった。また関係者に共通していたのは、およそ原子力を扱う者に許されない無知と慢心であり、世界の潮流を無視し、国民の安全を最優先とせず、組織の利益を最優先とする組織依存のマインドセット(思いこみ、常識)であった。

当委員会は、事故原因を個々人の資質、能力の問題に帰結させるのではなく、規制される側とする側の「逆転関係」を形成した真因である「組織的、制度的問題」がこのような「人災」を引き起こしたと考える。この根本原因の解決なくして、単に人を入れ替え、あるいは組織の名称を変えるだけでは、再発防止は不可能である(提言4、5及び6 に対応)。

「国会事故調報告書」17ページ